定温倉庫の取り組み
アスト中本では、2014年9月に医療機器製造業許可を取得、また、化粧品製造業許可(包装・表示・保管)も本年1月に取得し、化粧品・医療機器の取り扱いに向けて動き出しています。
化粧品・医療機器の物流で必要とされる定温保管、定温での梱包作業、定温輸送パッケージや個々のパッケージへの管理など、定温倉庫の稼働に向けて準備を進めています。
そもそも「定温倉庫」って?
お客様から荷物をお預かりするときは、それぞれの物品の特性に適合した温度を保つことが必要です。
営業倉庫は、常温・定温・冷蔵・冷凍に分類されます。
「常温」は温度管理をしない倉庫なので、夏は高温に冬は低温になります。
「定温」は10〜25度くらいで一定の温度に保たれている倉庫。
「冷蔵」は0〜10度、「冷凍」は-18度以下です。
特に食品類の保管は温度管理が重要で、冷蔵と冷凍は保管可能温度によってさらに分類されています。
当社の倉庫は、常温倉庫として建築されたもので、主に温度管理を必要としない機械類や雑貨類を取り扱っています。
なぜ、今、定温倉庫が必要?
2017年、和泉市に完成した物流センター「あゆみのロジフォレスト」の周りには医薬品メーカーの工場が多く、稼働当初から定温倉庫のお問い合せがありました。
「あゆみのロジフォレスト」は常温倉庫でなので、真夏は35度ぐらい、最上階は38度になる日もあります。
鳳営業所の倉庫には一部定温倉庫があり、輸入食品などの保管や国内販売用のラベル貼り作業や検品作業、詰替え作業を行っていますが、ここは既にいっぱいで、新たなスペースはありません。
そこで、化粧品・医療機器の物流に対応できるよう定温倉庫の構築をスタートしました。
「あゆみのロジフォレスト」のワンフロアを定温倉庫にする計画です。
まずは、ワンフロアの1/3を定温倉庫仕様するために、倉庫の中に定温管理できる部屋を作ります。
二次作業もできる定温倉庫を
そんな中で、チョコレート菓子を扱うメーカー様から問い合わせがありました。
チョコレートは22〜25度以下で管理します。
秋から冬にかけて需要が増える最盛期に向けて、保管だけでなく二次包装の作業が求められています。
その作業ラインを構築することが大きな課題です。
ラインに必要な金属検知器、賞味期限やロットナンバーを印字する機械、印字チェッカー、袋をとじるシール機など、これまで扱ったことのない機器ですが、一つひとつ精査して検討しています。
また、室内を清潔に保つために塵埃や毛髪が入らないよう、エアシャワーや手洗い場の設置、さらに入退室管理も必須です。
作業をする人員の確保も必要ですし、まだまだクリアしなければいけないことがたくさんあります。
実際に作業が始まると、さらなる課題も見えてくると思います。
今後の展望
新たに定温管理の倉庫を作り、その中に作業ラインを作るためには、お客様から具体的な要望を聞いて見積もりを作成したり、必要な機器やシステムをネットで調べたり、それぞれの機械メーカーや建築業者さんからも情報を収集したり、勉強することばかりです。
今のところ、入出荷の際にコールドチェーンが切れる流れでスタートしますが(今回時期的に外気温が低下する期間にスタートするため問題ない)、ドックシェルターを設けて、コールドチェーンが切れないようなレイアウトを作っていくことも今後の課題です。
運送に関しては当初はお客様の冷蔵トラックで動かしますが、ゆくゆくは当社でも定温管理のトラックを導入する予定です。
化粧品・医薬品は、食品ほど温度管理は厳しくなく、一般的な商品は1〜30度で保管することができます。
室内への塵埃や毛髪、虫など異物侵入は厳禁です。
もちろん入退室管理も重要です。
今回のチョコレート菓子の管理体制が応用できると考えています。
お客様の要望に応じて、扱う物品に適性な保管、二次梱包、出荷作業ができる定温倉庫を目指していきますので、ご期待ください!
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