物流基礎知識 輸出・輸入

アライバルノーティスはいつ届く?輸入時の貨物引取りについて

貿易は国を跨いでの国際間の取引となるため、単純に当事者間のルールのなかで物品をやり取りすることができず、必ずその取引に関わる国の法令やルールに従って取引を進める必要があります。

そういったルールを守る上で必要となるのが貿易書類です。

貿易書類には、輸送時に必要となるものや通関手続きの際に必要となるものなど様々な書類があります。

そこで今回の物流手帖では、輸入の際の重要な貿易書類の一つである「アライバルノーティス」について、分かりやすくご説明していきます。

 

※本記事は2022年9月時点の情報をもとに作成しています。

 

アライバルノーティスとは?

アライバルノーティスは英語でArrival Noticeと記載し、貿易書類に含まれるB/L(Bill of Lading)と同じようにA/Nといった略称で記載されることもあります。

ちなみに日本語では貨物の「到着通知」や「到着案内」などと呼ばれています。

名前からも分かるように、「海上または航空で輸送されてくる貨物が間も無く到着する」といった旨が記載された書類のことで、貨物到着の前日または数日前に船会社(航空会社)によって発行されます。

アライバルノーティスに記されている情報は、 FCLの場合とLCLの場合とで内容が異なり、貨物の到着通知や到着案内としての役割に加えて、諸掛りの請求書としての役割も担っている場合があります。

アライバルノーティスは輸入時においての重要書類の一つで、貨物到着後に行う輸入申告を円滑に進めるために必要な情報が記載されているため、書類が無事に届いたら、輸入申告を担当している方や依頼しているフォワーダーなどの専門業者に一報し、迅速に書類を送付するようにしましょう。

 

記載されている内容

アライバルノーティスには、以下のような内容が記載されています。

・荷送人(Shipper)

・荷受人(Consignee)

・通知連絡先(Notify Party)

・B/Lの種類やナンバー(B/L No.)

・到着予定日(ETA:Estimated Time of Arrival)

・費用明細(Freight や Chargeなど)

 

そのほかにも貨物の輸送に関する情報や仕向地での貨物の引取り場所、貨物(容積や重量など)に関する情報など、B/Lの内容に基づいた情報が記載されています。

補足として、費用明細に含まれる内容は、取引先と交わしているインコタームズ(貿易条件)によって変わってきます。

例えば、運賃の負担を輸出者が負う場合は「Freight Prepaid」、輸入者が負担する場合は「Freight Collect」と表記され、後者の場合は費用明細に運賃の項目が記載されます。

ちなみに海上貨物の場合は「Ocean Freight」、航空貨物の場合は「Air Freight」といったように輸送手段に合わせた表記が記されています。

また運賃と関連して、燃料価格の変動に伴って発生する燃料サーチャージ(BAF:Bunker Adjustment Factor/バンカーなど)や為替レートの変動に伴って発生する費用(CAF:Currency Adjustment Factor)などが含まれる場合もあります。

運賃以外で発生する費用の例としては、港湾で発生する費用として、CY ChargeやCFS Charge、Terminal Handing Charge(THC)などがあり、アライバルノーティスの書類作成にかかる費用では、Documentation Fee、また貨物引取りの際に必要となる書類「デリバリーオーダー」の発行手数料(D/O Fee)などがあります。

このようにアライバルノーティスには輸入に関する様々な情報が記載されており、通関手続きにも必要となる重要な書類ですので、取り扱いには十分に注意しましょう。

 

通知先(書類の送付先)

船会社(航空会社)によって発行されたアライバルノーティスは、B/Lに記載されている通知連絡先(Notify Party)に送付されます。

最近では電子化やペーパーレス化推進のためメールで送付されるケースもありますが、従来の方法ではFAXで書類が送付されることが一般的です。

アライバルノーティスの入手・確認が遅れてしまうと輸入申告や諸々の手続きが遅延してしまい、余計なコストが発生するだけでなく、納期に間に合わないなど全体のリードタイムに影響を及ぼす恐れがあります。

万が一、貨物の到着予定日間近になっても書類が送られてこない場合は、再度通知連絡先(Notify Party)の項目を確認し、場合によっては荷送人に直接連絡・確認するようにしましょう。

 

輸入貨物引取りまでの流れ

アライバルノーティスが届き、貨物が無事到着したあとは、貨物引取りの準備に取り掛かります。

貨物到着から引取りまでの流れは、基本的に以下の流れで進められています。

①事前準備

前項で記載した通り、アライバルノーティスは通常貨物到着の前日または数日前に発行されますが、事前に輸出者からの船積案内(Shipping Advice)に基づいて、保険の切り換えや荷受け、通関手続きの準備を行うようにしましょう。

通関手続きに必要な船積書類は、仕出地から本船が出港すると輸出者から輸入者宛に送付されます。

 

②アライバルノーティスの入手・確認

書類の内容を確認し、担当者やフォワーダー等に送付します。

 

③費用の支払い

アライバルノーティスに記載されている費用を船会社またはフォワーダーに支払います。その際にB/Lオリジナルも一緒に提出するケースもあります。

 

④デリバリーオーダー(D/O)の入手

費用の支払いが完了するとデリバリーオーダー(D/O)が発行されます。英語ではDelivery Order、日本語では荷渡指図書と表記されます。

デリバリーオーダーは貨物引取りの際に必要となる書類で、引換券のようなものです。

D/O発行の際にB/Lオリジナルが必要となるケースで船積書類が届いていない場合は、保証状(L/G:Letter of Guarantee)を提出することで、CY・CFSオペレーター宛のデリバリーオーダーを入手することができます。

また最近ではD/Oレスといって、書類の発行をせずにNACCSに情報を登録して貨物引取りの処理を行うケースもあります。

NACCSとは、輸出入の手続きや関税の納付などの業務を処理したり、税関官署や輸出入に関連する民間業者の相互間の情報を共有・管理するシステムのことです。

 

⑤貨物の到着・通関手続き

港に到着した貨物をコンテナヤード(CY)やコンテナフレイトステーション(CFS)などの保税地域に移動させ、通関手続きを行います。

手続きが完了すると、輸入された貨物が外国貨物から内国貨物へと正式に変わり、合わせて輸入許可書が発行されます。

 

⑥貨物の引取り

発行されたデリバリーオーダーと輸入許可書を呈示して、ようやく貨物を引取ることができます。

コンテナを使用して貨物が輸送されてくる場合は、貨物到着から引取りまでの時間をかけすぎないように注意しましょう。

引取りまでに時間がかかりすぎてしまうと、コンテナの延滞料など思わぬ出費がかさんでしまうこともあります。

 

まとめ

今回はアライバルノーティスについての説明と貨物到着から引取りまでの流れについてご説明しました。

アライバルノーティスは単なる貨物到着の案内状ではなく、通関手続きやデリバリーオーダーの発行の際にも必要となる重要書類として取り扱うようにしましょう。

また、貨物が到着してからの流れも輸入者側で事前にある程度把握しておき、輸出者側や関連する業者としっかり情報共有・連携を取ることで、スムーズな貿易を行うことができるでしょう。

 

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