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海上コンテナ車|無駄な経費を抑える5つのポイント

2017年11月28日

輸出入をしていないと、あまり接する機会のない海上コンテナ車、海外物流の担当になりたてで右も左もわからない人向けへのアドバイス

海上コンテナ車の種類を知っておこう

海上コンテナに色々な種類がある様に、コンテナ車がけん引するシャーシにも種類があります。
業界では骨(ほね)と呼ばれています。

コンテナに40ftと20ftがある様に、それぞれのサイズのシャーシがあります。
そして、積載する重量ごとにタイヤの数が違うタイプ 1軸・2軸・3軸があります。
さらに高さの違う低床タイプ。
変わったタイプとして、20ftと40ft兼用のタイプや20ftが2個積めるタイプもあります。

荷主として利用する際、気を付けなければいけないのが、貨物の重量です。
2軸のシャーシがほぼメインですが、20ftで約20tまでが2軸で、それを超え24tまでが3軸になります。
40ftでは24tまでが2軸でそれを超え約30tまでが3軸になります。
重量にはコンテナの重さも含まれます20ftで約2t、40ftで3t~4tありますのでコンテナの重さを忘れずに考えてください。

3軸のシャシーは数が少ないので、手配は前もってしておく方がよく金額も2軸に比べると高くなります。

コンテナ車への積込前後の注意点

基本的にコンテナは船会社から借りているものになります。ですのでコンテナを返す場合は元の状態にもどして返す必要があります。
もし、よごれやコンテナに損傷があると判断されれば、洗浄費用や修理代を支払うまで港湾のヤード側で引き取ってもらえずトラブルの原因になります。
ヤードに支払うだけでなく、返却時に確認等に時間がかかれば、輸送トラックの待機料等余計な費用が発生してしまう原因になります。
ですので内外装に傷やへこみはないか、よごしていないかのチェックが必要です。

ですが、問題なのはいくら輸入側(返却側)がきれいに使用していても、輸出側でコンテナを傷めたり、汚したりされても輸入側が一旦支払わなければなりません。輸出側が原因であったり貨物の種類によってコンテナに油汚れ等が付きやすい貨物では、あきらめもつきますが、まったく汚れない様な貨物を扱っているのに、 「油汚れの洗浄が必要です」 とヤードから言われるケースもあります。
対応策としては、輸出側でコンテナの空の状態で写真を撮って送ってもらう必要があります。ヤードから言われた時点で問合せするのでは遅く船積書類と同時に積み込み状況と共に事前に情報を入手し、運送会社に送っておくのがベストです。
このあたりはサプライヤーへの交渉時に事前の引渡し条件にでも入れておく必要があるのではないでしょうか。

大型トラックのルート確認

コンテナトラックの受け入れになれている倉庫ではトラックのルートを聞けば教えてもらえると思いますが、慣れていない倉庫なんかも時々あります。
そもそも、そのような倉庫へはあまり持っていかないとは思いますが、事前のルート確認は必要です。中には時間帯によって規制が変わる場合もありますので要注意です。ドライバーが行ってから通れないではどうしようもありません。

積込時の待機時間

忘れていけないのが、貨物の積込や荷卸しにかかる時間です。
パレットや木枠であればフォークリフトでの荷役が可能で積込や荷下ろしに時間はかかりません。ですが、スキマが多くできる為、コンテナ容積一杯に積めないので物によっては非効率になります。
一方、カートン単位で積む場合は積込が手作業になるため、時間や人件費がかかります。おまけにトラックを待たせると待機料というものが発生してきます。
業者ごとに待機料が発生する時間と料金は変わりますので、要確認です。

コンテナ車が手配しにくい時期

日本からの輸入はどうしても中国が多いので中国の休みに影響が出て来ます。
そして日本の祝日やゴールデンウィーク、盆休み、年末前はヤードが込み合うため、どうしてもコンテナ車の手配が集中します。かなり余裕を持って手配しなければ貨物の引取りが遅れてしまう結果になります。
ヤードでの預り期間には期限があり、その期限を過ぎると保管料を徴収されます。
対策としては、余裕を持った配車の手配、もしくは事前に保管期限の延長申請を船会社にしておく等があります。
コンテナを返す時期が遅れても、コンテナ使用の延滞料金も徴収されますので、最後まで油断はできません。

以上海上コンテナ車を利用する場合に注意しなければいけないポイントを5つにまとめてみました。

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