パソコンやスマートフォンなどを使用して、大小様々な商品を気軽に購入または販売できるネットショップは、年々ショップの数や種類も増加しており、物販の商品だけでなくインターネットを通じてサービスを提供する形態のショップなども増えつつあります。
また最近ではCtoC(個人間)のインターネットを介した取引も増加傾向にあり、フリマアプリなどの需要も高まっています。
今回の物流手帖では、ネットショップの概要や、仕入れから販売、商品発送までの大まかな流れについてご説明していきます
※本記事は2023年12月時点の情報をもとに作成しています。
ネットショップとは?
ネットショップとは、インターネットを通じて商品やサービスを提供(受発注)するWebサイト(ECサイト)のことで、インターネット上で行う商的な取引のことを電子商取引(Eコマース、オンライン取引)といいます。
ネットショップには様々な通称があり、オンラインショップやオンラインストア、ECサイトや通販サイトなどと呼ばれていますが、どれも意味合いとしては同じで、電子商取引の機能を有したWebサイトのことを指しています。
ネットショップは、インターネットを介してスムーズに取引を行うための様々な機能や、サービスが常に開発・実装されていて、気軽に商品を購入することができる便利な機能だけでなく、インターネットならではの商品に関する口コミやレビュー、メルマガ、コンテンツ配信など、商品に関する情報の発信方法も多彩です。
またこうした情報が伝達されるスピードも実店舗に比べると非常に速く、俗に言う「バズる」などといった用語にもあるように、運営者にとってインターネット上での急激な注目は、良い反面、準備不足の場合は在庫切れや出荷対応がしきれない、などといったケースに陥る可能性もあるので、そうした際の対応を事前に検討しておくことも大切です。
ネットショップの作り方
ネットショップを開設する方法は大きく分けて2種類あります。
まず一つは、モール(ショッピングモール)と呼ばれる集合型のショッピングサイトに自身のネットショップを開設する方法です。
例としては、大手でいうと楽天市場やAmazonなどがこれに該当します。
ネットショップのみならずモール型(複合施設)の最大メリットは、知名度が高いことが多く、集客力があるのでモール全体の利用者が多いという点です。
またモールの利用者が多いということは、登録されているネットショップでの商品購入の手順や操作にも慣れている可能性が高いため、ユーザーにとってWebサイトが使いやすいといった点もメリットに含まれます。
二つ目は自身でショッピング機能を有したWebサイトを構築する方法です。
自身でネットショップを開設する場合のメリットは、モール型と比べるとカスタマイズ性が高く、オリジナリティのあるネットショップを開設することができる点です。
さらにモール型では手数料が必要となりますが、自身でショップを開設する場合は手数料がかからないため、ショップサイトを維持するランニングコストのみで運営することができます。
構築方法は、一からシステム開発を行うフルスクラッチ開発といった方法から、オンラインショッピングに必要なシステムが一つのパッケージ化されたものを利用する方法、さらにはクラウドやASP(Application Service Provider)・SaaS(Software as a Serviceの略) といった、インターネットを介して外部のシステムを利用する方法などが一般的に使用されています。
ネット販売の流れ
ネットショップ開設後、実際に商品を販売して購入者の手元に商品を届けるまでの一連の流れは、事業規模や商品の種類によって大きく変わりますが、基本的には以下のような工程で進めていくことが一般的です。
①仕入れ
②商品登録
③出荷準備
④発送
①仕入れに関する工程では、一般的に入庫・検品・棚入れといった作業を行います。
事業規模や仕入れる商品の内容によって作業工数が大きく変動します。
仕入れの段階で、商品に不備や劣化等がないか入念に検査・検品を行うことで大幅なリスクヘッジに繋がります。
特に海外製の商品を輸入する場合は、貨物ダメージ(カーゴダメージ)による商品劣化の可能性が、国内の仕入れに比べると大幅に上がるため注意が必要です。
②仕入れた商品をネットショップに登録してから注文を受け付けるまでの間は、商品を保管(適切な状態で維持・管理すること)します。
商品によっては温度管理が必要な場合や品質に期限を伴う商品もあるので、必要に応じて保管場所の検討や正確な在庫管理を行いましょう。
③出荷準備に関する工程では、まず注文を受けた商品を保管場所から必要数取り出すピッキング作業を行います。
その後は値札付けやラベル貼りを行ったり、ラッピングなどの包装や配送時の商品劣化を防ぐための梱包作業を行います。
④出荷準備が整ったら配送業者に商品の受け渡しを行い、注文情報をもとに商品を発送します。
配送方法にも様々な種類があり、商品の大きさや種類・配送にかけられる日数などによって、それぞれ配送にかかるコストが変わるので、状況に合わせて適切な配送業者に依頼を行いましょう。
まとめ
今回は、ネットショップの概要や、仕入れから販売、商品発送までの大まかな流れについてご説明しました。
事業形態や規模、商品の種類によって各工程は大きく異なりますが、基本の工程をベースにいかに自社のビジネスに最適なプロセスに落とし込むかが重要なポイントです。
また今回はご紹介しておりませんが、ドロップシッピングなどの無在庫(在庫を持たずにネット販売を行う)で行う方法や、商品の宣伝や販売のみを自身で行なって、仕入れや在庫管理、出荷準備・発送などを外部に依頼する(発送代行やアウトソーシングなど)方法もあります。
参考までに、以下の記事ではネットショップと実店舗の違いや発送業務の概要、発送代行サービスについてご説明しておりますので、ぜひご覧ください。
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参考ネットショップと実店舗の違い、発送代行の活用方法について
現在のネット販売の市場規 ...
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