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物流倉庫や物流センターの機能、特徴について

自社で生産した製品や販売用に仕入れた商品などを保管する際、どのように保管するのかや保管先をどこにするのか、またコスト面はどうするのかといった様々な課題がありますが、自社で抱えきれない場合は基本的に倉庫などの保管設備が整った施設を利用することになります。

倉庫は荷主企業や消費者のニーズに合わせて様々な種類があり、物流倉庫や物流センターといった物品の保管以外の業務に対応する施設もあります。

 

そこで今回の物流手帖では、物流倉庫や物流センターの機能や特徴についてご説明していきます。

※本記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しています。

 

物流倉庫とは

物流倉庫とは物流機能が備わった倉庫のことで、主な業務内容は通常の倉庫と同じように、製品や商品の入庫から出荷まで間の保管がメインとなる施設です。

倉庫との違いは、保管業務に加えて、サプライチェーンにおける物流プロセスの一部を担っているという点です。

 

倉庫というと大きく分けて2種類あり、自社で所有・管理する倉庫なのか、外部の倉庫を借りるまたは委託するといった場合があります。

後者の場合はサービスによって通称も異なり、BtoB向けの貨物を扱う委託倉庫や貸し倉庫をはじめ、レンタル倉庫やトランクルームなどの少量の荷物を預かるまたは倉庫のスペースを貸し出すといったサービスがあります。

 

倉庫などの貸しスペースを借りる場合は、基本的に物品の保守管理を自らで行いますが、そうした業務を一貫して委託する場合は、物品の保管に加えて付随する業務も請け負うサービスを提供する倉庫(物流倉庫)が最近では一般的となっています。

 

物流倉庫で行われる業務内容は倉庫の種類や契約形態によって様々ですが、主に以下のようなサービスが提供されています。

 

1、荷下ろし・検品

2、仕分け・棚入れ

3、在庫管理・保管

4、ピッキング

5、流通加工・梱包

6、出荷作業

 

また物流倉庫は上記のような様々な機能を有した施設である特性上、物品の出し入れが頻繁に行われるため、貨物輸送車両が出入りしやすい構造になっている点も通常の倉庫とは異なる点です。

 

物流機能について詳しくは以下の記事でもご説明していますので、ぜひご参考ください。

参考ロジスティクスとは?物流との違いや機能について

物流は、経済活動を行う上 ...

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物流センターについて

物流倉庫の主な機能は製品や商品を保管する施設ですが、付随する物流機能の役割も担う設備が整っているため、一般的には物流センターのうちの一つに分類されています。

 

物流センターは、前項でご紹介したような様々な物流機能(荷下ろし~入荷検品、仕分けや棚入れ、在庫管理・保管、ピッキング、流通加工、梱包、出荷作業など)が備わった施設の総称で、各施設ごとに名称や特性が異なります。

 

①Transfer Center(トランスファーセンター)

通過型物流センターとも呼ばれ、入荷した製品や商品などの在庫を保管する機能はなく、検品や仕分けを行った後に複数の方面へ向かう車両ごとに貨物を積み替えます。

 

②Distribution Center(ディストリビューションセンター)

在庫型物流センターとも呼ばれ、前項でご説明した物流倉庫はDCに該当します。

 

③Process Distribution Center(プロセスディストリビューションセンター)

流通加工に特化した在庫型物流センターのことで、DCの機能にはない生鮮食品の加工や精密機械の組み立てなどの専門的な加工業務に対応できる設備が整った施設です。また冷凍や冷蔵などの定温管理ができる倉庫設備も併設されていることがあります。

 

②Fulfillment Center(フルフィルメントセンター)

FBS(Fulfillment by Amazon)などが該当する施設で、通販やEコマースなどのインターネットショッピング向けの物流センターです。DCと同じような基本的な物流機能に加えて、注文後のデータ管理(顧客データや在庫、受注管理など)を行ったり、返品やクレーム対応まで幅広く請け負う場合もあります。

 

物流センターでは、時代のニーズに合わせて多様化するサービスを安定的に供給するため、倉庫の枠を超えた様々な付加価値の追求がなされています。

 

利用するメリット

自社で所有・管理する倉庫がない場合、物量によっては必然的に製品や商品の保管先を委託することになりますが、物流倉庫や物流センターを利用する際のメリットは、物理的な保管スペースの確保だけでなく、物流業務の一部または全部をアウトソーシングすることで、商品開発などの売上に直結する業務に注力できる点があげられます。

 

施設によっては立地条件が良かったり、BCP対策が整備されている施設の場合は、災害時などのいざという時でも保管している製品や商品の損失リスクを軽減できるため安心できます。

 

また場合によっては人材面においても自社で確保する必要がないため、求人の際にかかる費用や人件費削減に繋がることも考えられます。

 

委託先を選ぶ際のポイント

物流倉庫や物流センターの委託先を選ぶ際のポイントは、自社のサービスとの相性やサプライチェーンにおける物流プロセスに組み込みできるかどうかが重要となります。

 

ひとえに物流倉庫や物流センターといっても、施設によって設備や規模などの特徴が異なり、料金体系や対応できる業務範囲も様々なので、事前見学や担当者とのすり合わせを入念に行うよう心がけましょう。

 

また立地条件も重要なポイントで、自社のニーズに適したエリアと保管先との距離間や輸送・配送ルートとの兼ね合いも事前に注意しておきましょう。

 

まとめ

今回は物流倉庫や物流センターの機能や特徴についてご説明しました。

 

倉庫によっては製品や商品を入庫した状態のまま保管し、出庫するまでの倉庫自体の管理や保守、貨物の入出庫の記録や確認のみを行う施設もありますが、物流倉庫や物流センターでは保管以外の物流に関わる業務にも対応しており、中には輸出や輸入といった貿易時にも対応している施設もあるので、利用することで得られるメリットも様々です。

 

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