物流基礎知識 輸出・輸入

コンテナのフリータイムとは?デマレージ、ディテンションチャージについても解説

2022年11月21日

輸入の際に、外国貨物が港や空港に到着してから荷主が貨物を引き取るまでの間、指定の保管場所(保税地域)にコンテナや貨物を移動させたり、通関手続きなどを行う必要があるので、コンテナや貨物を一時的に保管しておく必要があります。

日々、港や空港にはたくさんの外国貨物が運び込まれて来るため、輸入貨物の引き取りに時間がかかってしまうと保管場所にコンテナや貨物が溢れ返ってしまいます。

大量のコンテナが一箇所の港に集まってしまうと、他国で貿易を行う際のコンテナが不足してしまう可能性があるので、各港や空港では、輸入貨物を速やかに引き取らせるためのコンテナの保管、または貸し出し猶予期間を設けており、期間を過ぎると超過料金や延滞料金が発生する仕組みになっています。

今回の物流手帖では、輸入貨物の『フリータイム』と『デマレージ』『ディテンションチャージ』について、ご説明していきます。

※本記事は2023年8月時点の情報をもとに作成しています。

 

コンテナのフリータイムとは?

海上コンテナ輸送を行う際に使用するコンテナは、船会社から手配することが一般的です。

コンテナのフリータイムとは、船会社から借りているコンテナを返却するまでに付与された猶予期間のこと指しています。

フリータイムは具体的に、港に到着したコンテナ貨物をCY(コンテナヤード)やCFS(コンテナフレイトステーション)で、一時的に保管する際に付与される期間と、港から持ち出したコンテナを、持ち主である船会社が指定する返却場所(バンプール)に返すまでの貸出期間の二つの期間のことを指しています。

航空貨物の場合も、保税上屋で保管する際のフリータイムがありますが、海上貨物と違って期間が短く、例えば成田空港の場合では到着日の翌日から24時間とされています。

保管期間や貸し出し猶予期間を過ぎると、超過料金や延滞料金といったペナルティが発生してしまうので、輸入者はフリータイムの期間内にCYやCFSからコンテナ貨物を引き取り、速やかにコンテナを返却することを目指して、搬入や搬出、通関手続き、デバンニングなどを行う必要があります。

 

フリータイムの期間

フリータイムの期間は、仕向地や船会社、コンテナの種類などによって変動します。期間決定の要点となる点は以下などがあります。

①管轄先

②起算日

③日数のカウント方法

④コンテナの種類

 

フリータイムの期間を調べる際、まずはじめにコンテナ到着から返却までの期間や、保管料などを管理している管轄先がどこなのかを事前に確認するようにしましょう。

一般的にはコンテナを貸出している船会社の場合がほとんですが、国によってはコンテナを保管しているターミナルや港湾局が管理している場合もあります。

 

次に重要な点となるのは起算日です。起算日は、保管期間と貸し出し猶予期間の両方を確認するようにしましょう。

基本的に保管期間は入港日、貸し出し猶予期間は搬出日、または搬出日翌日からカウントが始まります。

 

そして起算日と関連して、日数のカウント方法も非常に重要になってきます。

理由としてはフリータイムの日数のカウント方法に、土日や祝日が含まれるケースと含まれないケースがあるからです。

輸入手続きは貨物が港に到着してから手続きを行いますが、税関各庁は土日祝日の対応はしていないため、土日祝日を含むのか、含まないのかで、搬出までにかけられる日数に大きく影響します。

 

最後にコンテナの種類によってフリータイムの日数が変動するという点も考慮しておきましょう。

基本的にはドライコンテナが一番期間が長く、フラットラックやオープントップ、リーファーコンテナなどは期間が短く設定されています。

食品や化粧品、医薬品などの温度管理が必要な貨物は、リーファーコンテナを使用するケースが多いですが、過去の事例として、中国の主要船会社から日本向けリーファーコンテナのフリータイム期間が短縮されたケースもあるので、コンテナの種類によるフリータイムの期間変動も事前に確認しておきましょう。

また、これらの貨物は他法令に関連するものが殆どなので、輸入許可・承認を得るまで通常の貨物より時間がかかることを想定し、あらかじめ各種手続きの準備をしっかりと行い、リスクを軽減しましょう。

 

デマレージについて

これまでご説明したように、フリータイムを過ぎるとペナルティが発生しますが、CYやCFSで貨物の保管期間を超過した場合は、デマレージ(Demurrage)と呼ばれる超過保管料金が課せられます。

デマレージは保税地域であるCYやCFSでの保管時に発生する費用のため非課税となっており、日数が長くなるほど1日あたりの料金も高くなります。

安易に捉えていると、思わぬ出費につながる可能性があるので注意しましょう。

アライバルノーティス(到着通知)が発行されて書類が手元に届いたら、港に貨物が到着する前に荷受けの準備を進めておくと良いでしょう。

 

ディテンションチャージとの違い

ディテンションチャージ(Detention Charge)とは、船会社から借りているコンテナをフリータイムの期間内に返却できなかった場合に発生する延滞料金のことです。

デマレージと違って国内で発生する費用となるため、ディテンションチャージは課税対象となっています。

コンテナを返却するには、中身を荷卸し(デバンニング)してから清掃などを行って、コンテナを返却できる状態にした後、船会社が指定する返却場所まで空のコンテナを輸送する必要があります。

入港日に合わせてコンテナを輸送するドライバーや、デバンニングを行う作業員などの人員調整も、貨物量に合わせて事前に準備しておくと良いでしょう。

 

まとめ

今回は、フリータイム、デマレージ、ディテンションチャージについてご説明しました。

これらの仕組みはコンテナの回転率を上げて、効率よく貿易を行うための仕組みとなっているので、コンテナ到着後は、できる限り速やかに通関手続きや荷卸し作業を進行していきましょう。

またデマレージやディテンションチャージの費用が発生してしまった場合は、輸出側もしくは輸入側のどちらが最終的に負担をするのか、契約時にはっきりとさせておくことも大切です。

デマレージやディテンションチャージは、貨物到着後に発生する場合のある費用ですが、海上コンテナ輸送の際にかかる海上運賃につきましては、以下の記事をご参考ください。

 

参考海上運賃の種類とコンテナの輸送にかかる費用とは?

輸出・輸入にかかる輸送費 ...

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